憲法学会のご案内


憲法学会第132回総会並びに研究集会を、下記の通り開催いたします。ご多忙中とは存じますが、万障お繰り合わせの上ご出席下さいますよう、ご案内申し上げます。


令和7年5月8日

憲法学会理事長 東 裕


1.日時

日時:2025年6月21日(土) 午前10時より午後5時まで

受付開始  午前9時30分 

2.会場

日本大学危機管理学部(日本大学三軒茶屋キャンパス)

〒154-8513
東京都世田谷区下馬3-34-1
電話 03-6453-1600(代)
交通 「9.会場案内」 の項に記載  地図会場Map
 

3.総会幹事

日本大学  杉山 幸一

4.研究報告

午前の部

(1)憲法改正の限界に関するインド最高裁の解釈― Sankari Prasad事件判決(1951年)を手掛かりに

日本大学大学院 水野 寛之

司会 日本大学 池田 実

午後の部

〇シンポジウム:「憲法学におけるグローバリズム ― ナショナリズムとの相剋」

総合司会 皇學館大学 富永 健

(1)グローバル秩序論と憲法

名城大学 渡邊  亙

(2)ナショナリズムと憲法

天理大学 小関 康平

(3)日本憲法史における統帥権 ― 明治憲法におけるグローバリズムを考える素材として ―

淑徳大学 荒邦 啓介

(4)日本国憲法におけるグローバリズムの影響

国士舘大学 高乗 智之

5.役員会

総会当日の昼食時に開催の予定です。

6.総会

昼食後より行います。

7.懇親会

午後5時30分から、1階学食(カフェテリア)において行います。 なお、懇親会費7,000円を頂きます

8.その他

(1)総会及び懇親会の出欠について、同封はがきで、6月10日()までに【必着】ご返信下さい。

(2)令和7年度の会費(機関誌代を含む)一般会員 8,000 円、院生会員 5,000 円を未納の方は、郵便局に備え付けの郵便振替払込取扱票にてお納めください(口座番号:00280-3-46651加入者名:憲法学会)。なお、当日、会場でもお納めいただけます。

(3)令和4年度以降の主要な研究業績、学会に企画して欲しいテーマもしくは報告希望テーマを同封のはがきでお知らせ下さい。会員の方には、はがきに報告希望テーマを積極的に記していただき、その中から報告者を原則として決めることに致します。なお報告希望者は、報告要旨(200字程度)を事務局までメール(kenpogakkai●gmail.com)もしくは郵便にてお送りください。(●は@にしてください)

(4)会場付近の案内は下図をご覧ください。

(5)宿泊につきましては、直接ご手配ください。


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本会は、既にご承知のごとく、昭和344月「万国の憲法に通ずる普遍的原則を究明するとともに、わが国固有の独自性の上に憲法生活を確立する」ことに寄与することを目的として結成されたものでありますが、この際入会希望者をご紹介くださる方には、所定の入会申込書をお送り申し上げますので、その旨お知らせ下さい。 

9.会場案内 日本大学危機管理学部(日本大学三軒茶屋キャンパス) 1205教室

・東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋」駅下車徒歩10分
・東急東横線「祐天寺」駅から、東急バス黒06系統で10分 「日大前」下車


会場付近の地図は下記リンクから

Google Map


第132回憲法学会研究集会 報告要旨

憲法改正の限界に関するインド最高裁の解釈 ― Sankari Prasad事件判決(1951年)を手掛かりに

日本大学  水野 寛之

  インド最高裁における憲法改正条項の解釈は、Sankari Prasad事件(1951年)、Golak Nath事件(1967年)、Kesavananda Bharati事件(1973年)等の重要判例において展開され、独自の理論体系が形成されてきた。本報告では、その端緒となったSankari Prasad事件判決を取り上げ、憲法改正の限界および憲法改正法に対する違憲審査の可否に関する初期の最高裁の解釈について、その特徴と理論上の問題点を明らかにする。

シンポジウム:「憲法学におけるグローバリズム ― ナショナリズムとの相剋」


グローバル秩序論と憲法

名城大学  渡邊  亙

 グローバル秩序に関わる理論や思想は、もともと戦争の回避と安定した秩序を維持するための国家間での協働を求めたものであったが,今日では,国家ができるだけ多くの国を自国のようなリベラルな民主国家にすることを目指すとともに,開かれた国際経済を推進し,国際的な制度を構築するための戦略である「リベラル・ヘゲモニー」となっているという指摘もある。本報告では,こうした指摘をも踏まえたグローバル法秩序の内実を検討するとともに、とくに、それが憲法にどのような影響を与えうるものであるのかを総論的に明らかにしたい。


ナショナリズムと憲法

天理大学  小関 康平

 ナショナリズムとは、統合のための理論又は運動を指す動態的概念である。これに対して憲法(典)とは、国家の統治の基本を規律することを中心的任務とする法制度であり、それは制度であるがゆえに、どちらかといえば静態的概念である。  こうした特徴を有するナショナリズムと憲法(典)との関係を探究する一つの方法として、本報告においては、国家と憲法(典)との基本的相互関係を確認しつつ、憲法(典)のなかにおいて、ナショナリズムがいかにして表現されているのか、あるいは、表現されるべきなのかといった課題などを中心に取り扱いたい。


日本憲法史における統帥権 ― 明治憲法におけるグローバリズムを考える素材として ―

淑徳大学  荒邦 啓介

 明治憲法は、諸外国の憲法およびその下での政治を斟酌するというグローバルな視点に支えられて展開された憲法だが、他方で、そうではないもの ― ナショナルなもの、固有のもの― に対する注意が払われてきた憲法でもある。
 本報告では、特に統帥権に焦点をしぼり、そうした二つの要素の交錯なり相克なりを点描し、欲をいえば、日本憲法史という視野で考えるきっかけを得られるよう検討を行うことを通じて、シンポジウムの趣旨に応えたい。


日本国憲法におけるグローバリズムの影響                           

国士舘大学 高乗 智之

 日本国憲法は、天皇条項を中心とする日本的ナショナリズムを温存しつつ、占領下においてアメリカ型リベラリズムの影響を受けて成立した。その後の国際秩序において進展したリベラリズム由来の人権規範のグローバル化は、国際人権規約や女子差別撤廃条約などの批准を通じて日本国憲法の解釈に新たな枠組みをもたらし、国内制度の相対化を促し続けている。
 本報告では、人権規範のグローバル化が憲法解釈に及ぼす影響を判例・立法例に照らして検証し、憲法学上の論点を整理することを試みる。


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「学術論文の抜刷」ご寄稿のお願い

憲法学会では、会員の方々が憲法学会もしくは他の諸学会および所属の大学や研究機関などにおいて、個人的に発表された「学術論文の抜刷」の募集をおこなっております。論文抜刷を再度掲示し、販売することにより後進の研究材料ならびに発奮材料としたいと考えた次第です。

(1) ご自身が発表になっている「学術論文の抜刷」であること。

(2) この場合、発表先の機関、所属機関などは限定いたしません。

(3) 冊数論文内容は特に限定いたしません。但し、「学術論文の抜刷」に限らせていただきます。個人的な宣伝文・パンフレットの類はご遠慮願います。また、寄贈いただいた後は、すべてその使用・収益・処分の権限は憲法学会事務局にあるものといたします。

(4) 寄贈いただいた抜刷は、事務局が責任をもって保管・販売させていただきます。

(5) 寄贈いただいた「学術論文の抜刷」は、憲法学会総会の際に会場にて各一部200円(当面)で希望者に販売いたします。またその売上金はすべて憲法学会の収益として、会計上処理されます。

(6) 送付先
〒192-0986 東京都八王子市片倉町977番地
日本文化大学法学部 村松伸治研究室内 憲法学会事務局 (TEL. 042-636-5211 (日本文化大学 代表))

但し、総会開催当日、ご持参下さいましても結構です。

(7) 送付費用につきましては、憲法学会負担とさせて頂きます。従いまして後日、切手または小為替などにて返金させていただきます。




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